微動だにせず、堂々と

祖母が居るという事で正月休みは結局日帰りで親戚宅に行きました。行かない積もりだったが、かなり高齢でもあるし、気落ちさせたくなかったので（最近前にも増して繊細になってきている感じがする。）

宅に着くと、ご馳走をひっきりなしにひたすら食った。（食う事しかやる事がないという事もある）

祖母の家に行くと、いつもなら喋り続けるのだが、僕が宅を訪れた時はもうネタを一通り言いきったせいか物凄く大人しく感じた。以前同居していたかのように、何故か若く感じた。

今回は話しの種になるかと思い、普段描いている絵を持っていった。と、言っても抽象画なので一生懸命見てはくれてたがわかりづらいような感じがした。
従姉妹の姉が2階から降りて来て、机に広がった絵を見た途端、虚ろな瞳が一気に明るくなって、喜んで見てくれた。彼女はデザイナーをやってるし、絵も、工作も大好きな人で、小さい頃からよく一緒に絵を描いて遊んでくれたが、ちょっと傷をつけると死んでしまいそうな位物凄く繊細で、作品にも忠実に現れている。又自分のつまらない我が侭で困らせ昔泣かせてしまった事があった。

もっと大きいボードで描いた方がいいと、画材道具を一式頂いた。ボードの上に紙を貼り付けるやり方も教わった。

非常に美人なので、色々と好意を寄せた相手も居たらしいのだが、縁談も断り、恋人もおらず、仕事以外部屋にずっと籠っているのだそう。

内向的な性格が自分と似ている所を見ると、血の関係という立場においても、それを目の前で見ている存在を受け入れながらも、だからこそ、この「血」というものを変えていきたいという自分がおり、少しでも外側へと身体を擦り付けていて悶えながらも這いつくばっている。自分は惨めに感じる。だって彼女は本当に内向的である自分の存在を、堂々として微動だにしないからだ。 そして女性は強い。最近本当にそれを感じる。そして優しくもあると思う。

今年は堂々とした強さを持ちたい。そして自信も欲しい、そう思った年初めの幕開けであった。